ISMS認証(ISO 27001)取得の費用と期間|小規模企業の相場と3年間の総額

セキュカク編集部

この記事の要点

  • ISMSの費用は「認証機関の審査費用」「コンサルなど外部の費用」「社内工数」の3つ。
  • 審査費用の公開事例では、23名・1拠点で初回約55万円、維持審査約19万円、更新審査約33万円。
  • 認証の有効期間は3年で、その間も毎年審査がある。3年間の費用で考えるのが大切。
  • コンサルは小規模でも50〜200万円以上、月額型は月3.5〜6.5万円程度が相場。
  • 準備開始から認証取得までは6か月〜1年程度が一般的。

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ISMSの費用は3つに分かれる

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証は、ISO/IEC 27001(日本ではJIS Q 27001)に基づいて、認証機関の審査を受けて取得します。かかる費用は大きく次の3つです。

費用の種類払う先金額の決まり方
審査費用認証機関従業員数・拠点数・適用範囲などから決まる審査工数(人日)× 単価
外部の費用コンサル・テンプレート・ツール頼む範囲で大きく変わる
社内工数自社体制と準備の進め方で変わる

Pマークと違い、ISMSには全国一律の料金表がありません。認証機関ごとに見積りを取って比べます。

認証機関の審査費用(公開事例)

審査の工数(何人で何日審査するか)は、国際的な基準(ISO/IEC 27006)に沿って算出されるため、同じ条件ならどの認証機関でも大きくは変わらず、差が出るのは主に1人日あたりの単価だとされています(出典:ISSOH「ISMS審査費用」)。

同じ記事で公開されている事例は次のとおりです。

規模初回審査維持審査(毎年)更新審査(3年目)
23名・1拠点約55万円約19万円約33万円
20名・3拠点約57万円約19万円約36万円
350名・7拠点約133万円約63万円約93万円

出典:ISSOH「ISMS審査費用」

目安として、維持審査は初回の約3分の1、更新審査は約3分の2とされています。小規模(30名程度まで・1拠点)なら、初回は50〜60万円程度を見込んでおくとよいでしょう。正確な金額は、必ず認証機関の見積りで確かめてください。

3年間で考える:ISMSは毎年審査がある

ISMSの認証の有効期間は3年です。その間も毎年審査があります。

  1. 初回審査(第1段階・第2段階)→ 認証登録
  2. 1年後:維持審査(サーベイランス)
  3. 2年後:維持審査
  4. 3年目:更新審査(再認証)

上の23名・1拠点の事例で単純に足すと、3年間の審査費用は約55万+約19万+約19万=約93万円、4年目に更新審査の約33万円がかかります。予算は「初回だけ」ではなく、毎年の審査費用も含めて考えましょう。

コンサル費用の相場

準備を外部に頼む場合の相場は次のとおりです(民間の比較記事より)。

  • コンサル(一括):小規模でも50万〜200万円以上(出典:atsoho「ISMS取得費用の内訳」)
  • コンサル(月額):月3.5万〜6.5万円程度(年間で約48〜60万円)。初期費用が別にかかるサービスもある(出典:企業ログ「ISMSコンサル比較」)
  • テンプレート販売:8万円前後のものがある。自社用に書き換える作業は自分で行う

規模別の総額として、小規模(〜30名)でコンサルを使う場合の初期総額は100万〜250万円、年間維持費は20万〜50万円という整理もあります(出典:マネーフォワード「ISMS認証の費用」)。

見落としやすい社内工数

コンサルに頼んでも、社内でやるべきことは残ります。マネーフォワードの解説でも、文書管理・内部監査・継続運用の社内工数は見落とされがちだと指摘されています。

  • 適用範囲を決め、情報資産を洗い出す
  • リスクアセスメントを行い、対策を決める
  • 適用宣言書(SoA)で93の管理策の採否を決める
  • 規程を作り、教育を行う
  • 内部監査とマネジメントレビューを行う
  • 審査で経営者・担当者が説明する

適用宣言書の書き方は「適用宣言書(SoA)の書き方」で詳しく解説しています。

取得までの期間と流れ

準備開始から認証取得までは、6か月〜1年程度が一般的です。コンサル各社は「最短4か月」「4〜6か月」とうたうこともあります(出典:マネーフォワード「ISMS認証取得の流れ」、企業ログ)。

段階主な内容
準備体制・適用範囲・方針・情報資産台帳・リスクアセスメント・SoA・規程づくり
運用規程どおりに運用し、教育・内部監査・マネジメントレビューを行って記録を残す
第1段階審査文書が中心。方針・適用範囲・リスクアセスメント・SoA・準備状況の確認
第2段階審査現地(またはリモート)。経営者・部門へのインタビュー、現場と記録の確認
是正・判定不適合があれば是正処置を報告 → 判定 → 認証登録

第2段階審査までに数か月分の運用記録が必要とされますが、一律の最低月数はありません(出典:マネーフォワード Admina)。

費用を抑える4つの方法

1. 適用範囲を事業に合わせて決める

ISMSは、全社だけでなく部門・拠点・サービス単位で適用範囲を決められます。取引先から求められているのが特定のサービスだけなら、範囲を絞ると審査工数や準備の負担を抑えられることがあります。ただし、取引先が全社での取得を求めていないかは事前に確認しましょう。

2. 認証機関の見積りを複数取る

審査工数は基準で決まりますが、単価は認証機関で異なります。同じ条件で複数の見積りを取って比べましょう。ISMS-ACが認定した認証機関の一覧は公式サイトで確認できます(出典:ISMS-AC「認証機関一覧」)。

3. 文書づくりは道具を使って社内で回す

方針・規程・台帳・リスクアセスメント・SoAなどの文書は、テンプレートやツールを使えば外部費用を抑えられます。テンプレートの丸写しは、実態と規程のずれとして審査で指摘されやすいので、自社に合わせて書くことが大切です。

4. Pマークと一緒に運用する

すでにPマークを持っている会社は、文書管理・教育・内部監査・マネジメントレビューなどを一体で運用すると負担を減らせます。違いは「Pマークとisms(ISO27001)の違い」をご覧ください。

見積りを依頼するときに伝える情報

認証機関に見積りを依頼するときは、審査工数の算出に必要な情報をまとめて伝えると、やりとりが早く進みます。一般に次のような情報を聞かれます。

  • 適用範囲に含まれる従業員数(役員・派遣社員などを含むか)
  • 拠点の数と所在地、テレワークの有無
  • 適用範囲(全社か、特定の部門・サービスか)
  • 事業内容と、使っている主な情報システム・クラウドサービス
  • 取得したい時期、Pマークなどほかの認証の有無

複数の認証機関に同じ情報を伝えて見積りを取れば、単価や審査日数の違いを比べやすくなります。

Pマークと比べた費用の考え方

Pマークは料金表で金額が決まり、2年ごとの更新です。ISMSは認証機関の見積りで決まり、毎年審査があります。どちらが安いかは会社の規模や業種で変わるため、取引先から求められている認証を確かめたうえで、3〜4年の期間で比べると判断しやすくなります。

セキュカクを使った場合の費用

セキュカクは、情報セキュリティ方針・情報資産台帳・リスクアセスメント・適用宣言書(93管理策)・規程・目的・内部監査などのISMS文書一式を、質問に答えるだけでAIが自社用に作るツールです。料金は1社79,800円(税込)、運用プランは月14,800円(最初の30日無料)です。

認証機関の審査費用は、どの方法でも別にかかります。セキュカクは認証の取得を保証するものではなく、教育・内部監査などの運用は自社で実際に行う必要があります。

よくある質問

Q. 10名程度の会社でISMSの審査費用はいくらですか?
公開事例では、23名・1拠点で初回審査が約55万円、維持審査が約19万円、更新審査が約33万円です。人数・拠点数・適用範囲で審査工数が決まるため、正確な金額は認証機関の見積りで確かめてください。
Q. ISMSの認証は何年ごとに更新しますか?
有効期間は3年です。1年目と2年目に維持審査、3年目に更新審査があります。毎年審査があるため、毎年の費用も予算に入れておきましょう。
Q. ISMSは何か月で取れますか?
準備開始から認証取得まで6か月〜1年程度が一般的です。審査の前に、規程どおりに運用し、内部監査とマネジメントレビューを行った記録が必要です。
Q. コンサルなしでISMSは取れますか?
コンサルの利用は条件ではありません。ただし、規格の要求に沿って文書を整え、実際に運用し、審査で経営者や担当者が説明できる状態にする必要があります。

出典・参考資料

この記事は2026年10月12日時点の公開情報をもとに、セキュカク編集部が一般的な情報としてまとめたものです。規格の本文は掲載していません。料金・様式・審査の基準は変わることがあるため、最新の情報はJIPDEC・ISMS-AC・各審査機関・認証機関の公式情報でご確認ください。「プライバシーマーク」は一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の登録商標です。

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